JAXAおよび北海道大学の職員の皆様と技術交流しました! 

 令和7年2月に農学部フィールドセンターにて、JAXAおよび北海道大学低温科学研究所の職員の皆様と技術交流を行いました。琉球大学総合技術部からJAXA(宇宙航空研究開発機構)へ技術職員の山里さんが出向していることもあり、総合技術部とJAXAは以前より技術的な交流を行っています。

 フィールドセンターの超高温好気性発酵堆肥化施設にある堆肥の温度は、発酵過程で100℃を超えることがあります。その堆肥の発酵温度を計測する市販の堆肥用温度計は、発酵時に発生する熱や堆肥成分の影響により短期間で腐食し壊れてしまうこと、温度計の表示が小さく数値が読みにくいことなどが課題として挙げられていました。このような状況をJAXAの方々に相談したところ、JAXAおよび北海道大学ご協力のもと、試作品を製作していただく運びとなりました。

 試作品は棒状の温度計本体とデジタルの表示器で構成されています。温度計は30cmごとに4カ所の温度を同時に計測でき、デジタル表示器で温度の変化も一目でわかります。そのため、従来は堆肥の山に登って温度を計測していたものが、試作品では堆肥の山に登ることなく施設の横に設置した表示器で温度を確認できるようになり、以前よりも安全に作業を行うことが可能になりました。今後の実用化に向けて、長期間の使用による耐久性の評価や、遠隔地から温度確認するための測定データの無線送信化を検討しています。

 さらに、総合技術部、JAXAおよび北海道大学の技術分野の異なる職員間で情報・意見交換も行いました。お互いが持つ「そこにしかない技術」を活かして何が実現可能かを話し合いつつ、今後もJAXAや他大学との技術交流を通じて、互いの技術向上に努めていく予定です。